(早生みかん)
みかん管理
樹体内では
植物ホルモンが動いています。
必要な時に
環境に反応して
生きるために動かす
重要な役割を担うホルモンです!
アクセル(栄養成長)
ジベレリン
オーキリン
サイトカイニン
ブレーキ(主に生殖成長)
エチレン
アブシジン酸
ジャスモン酸
アクセルが強いと
徒長枝が発生します。
芽の先端が曲がります。
芽も葉も真っ直ぐではなくなります。
アクセル強いと
発根が弱まります。
発根が弱いのは
地下部の窒素濃度も関係します。
窒素過多により
ジベレリンが強いと
自然にサイトカイニンは弱まります。
窒素過多は発根が弱まります。
ホルモンバランスを
崩すと簡単に戻せなくなります。
途中から頑張っても
方向転換は難しくなります。
簡単にバランスは
整わないということです。
2~3年くらいかかります。
そのため
栄養成長に傾いた樹で
高品質みかんを作るためには
タイベック被覆
植物調整剤(ホルモン剤)
に頼るしかなくなります。
お金はかかりますが
目に見える形で
簡単に効果が出しやすいからです。
植物調整剤を
散布することもありかもですが
樹体内にあるバランスを
考えて調整することも大切です。
高品質みかんなら
アブシジン酸で増糖度
ジャスモン酸で体質強化ですね。
(植物ホルモン ジベレリン活性)
植物調整剤は
一時的に急激に樹に
負荷をかけて変化をもたらします。
変化をもたらして
思い通りの高品質みかんができればいいですが
そうでない場合もあります。
例えば浮皮軽減の
植物調整剤がありますが
販売メーカーからも
詳しい話を聞いたことがありません。
たった数年のデータを元に
効果が得られたということで勧めて来ます。
満開後130日前後で
ある植物調整剤をかけると
生育遅延により
浮皮軽減につながるということです。
ここの生育遅延は
内容不足を心配しています。
食味が酷く悪くなります。
青島だと糖度が
12%以上になりやすいので
現在の光センサーの場合
上位等級に入る可能性があります。
植物調整剤はムリに急転換させるので
樹体への負担も
少なからずあるはずです。
悪く言うと生育“緊急停止”です。
次年度の花芽分化に
影響すると思いませんか?
直花果が増えて
有葉果が減少しています。
樹体内の
ホルモンバランスの
変化とは考えられませんか?
植物調整剤を使用する際は
1園地だとか1ヵ所とか
限られた面積での
使用をお勧めしたいですね。
「写真のお話」
果梗枝ごと
みかん摘果しました。
この状態は
ジベレリン活性と言えます。
三拍子揃って
大玉果、粗皮果、軸太です。
着果量が少ない状態で
窒素が多くなってしまいました。
窒素は適量を
撒いたつもりでしたが
ジベレリンを活性化させてしまいました。
この果実は摘果してますが
美味しいとは
思いませんよね。
糖度あることもありますが。
ジベレリンのお話ですが
ジベレリンはアクセルです、が
活性型と不活性型があります。
ジベレリンでも2種類あるということです。
ジベレリンでも大量に出過ぎると
不活性型のジベレリンで
ブレーキをかけることができます。