【切り上げ剪定】発芽に関わる“3つのホルモン”健康状態チェック

ヨシダstyle

2023年04月04日 17:00


(R5.3.1 青島 立芽イメージ)

みかん管理
青島みかんです。


切り上げ剪定でサクサク進めます。

リズム良く枝を
切り戻して行きます。


時々、坊主枝を見かけます。

枝の背から立芽がありません。

植物ホルモンの不足が原因です。


発芽には
3つのホルモンです!


アクセルホルモン

ジベレリン、オーキシン、サイトカイニンです。

ジベレリンは安定して
存在すると考えられます。

オーキシンと
サイトカイニンの
バランスが崩れています。


サイトカイニンの
不足が考えられます。

根っ子が弱っているためです。

立枝に3つのホルモン
ジベレリンとサイトカイニンとオーキシンが溜まり

オーキシン濃度が
下がった場所から発芽します。


立枝の先端部や
横に倒れた枝の背になります。

枝の背からの芽の動きや

芽の長さ
芽の向きによって

ホルモン状態
健康状態をチェックできます。


坊主枝は
なるべく作りたくないですね。




窒素が多めに入っているようです。

窒素が多いと
根っ子の成長が阻害され
地上部の成長が促進されます。

窒素が多く
根っ子が弱ることで


地上部での成長は

主に縦の成長
芽(枝)が長く伸びます。


弱くて長い芽が増えます。

有葉花が着くような

充実した適度な
長さの芽は減少します。

改善策はある?

〇表年の着果管理の徹底
 
 ・夏芽を出すくらいの摘果(発芽:発根)
 ・適度な着果ストレスに留める(根っ子にも適度なストレス)
 ・切り上げ剪定で花減らし(根っ子を枯らさない)


〇窒素量の見直し

 ・葉の向きは下向きか上向きか
 ・葉色は濃いか淡いか
 ・葉の形状は真っ直ぐか波打っていないか


大半の場合
窒素の過多が考えられます。

2~3年かけて
窒素を切っていくと


発芽の増加に期待できます。

有葉花の増加にも期待できます。

地下部(根っ子)の
窒素濃度が薄まっていくと

根っ子が増えますので
サイトカイニンも増えることになります。


時間はかかりますが
2~3年後にはホルモンバランスが整い

良質な立芽が増えているはずです。

 
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